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AMDからGPUの新しい冷却方式

昨日のリレー配信。皆様お疲れ様でした。

たかしさん、リレー参加された生主さん、そして見に来てくれたリスナーの皆様
改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

さて、本日のネタはビデオカードの冷却方式でAMDが新技術の冷却システムを
次世代の7000番代から採用してくるという。

The Technology Behind AMD's New Liquid Cooling Based Heatsinks


この新技術はLiquid Chamberと呼ばれる。
技術発表自体は一ヶ月前のAMDの関係者向け会議で公開されている。
今回は更にLiquid Chamberの原理など従来のVaper Chamberと比較した
プレゼンが公開された。

とても長くなるかもしれないが、
できるだけ解りやすく解説するので最後まで
読んで頂けたらと思う。

まず従来からあるVaper Chamber(ヴェイパーチャンバー)という技術を簡単に説明する。
技術的には昔からあるが、ビデオカードに使われたのは、GTX260あたりからで、より大型になったのは
でGTX580や同時期のSapphireクーラーのRADEONからである。

gtx580_vapor_chamber.jpg
この画像のヒートシンクフィンの上に乗っている銅のプレートがVaper Chamberプレート。
ただの銅材のヒートスプレッダに見えるが実は違う。

この部分の断面図がコチラ↓
l_kn_gtx580rvw_04.jpg


銅材の中には揮発性高い液体が封入されている。この液体がGPUで温まると
蒸発し蒸気はヒートシンク側に触れる。ヒートシンクで冷やされた蒸気は再び液体になり
内部壁面の通路を通ってGPU部分へ液体が戻り循環する。

ここまで来れば、ピンと来る人がいるはずだ。
ヒートパイプもパイプの中に揮発性の高い液体と
その液体を毛細管現象で移動させるためのウィッグ(毛細管現象を利用するため
に多孔性、もしくはメッシュ状の金属紐みたいなの)
を用いて循環冷却するシステムだ。
Vaper Chamberは要はヒートパイプを薄く平らにして
プレート上にしたものだ。

デメリットはウィッグの代わりに液体を発熱源に戻すために
内壁に液体用の流通路を確保しなければいけず
内部が複雑なので製造コストも高くなる。

なのでビデオカードの場合、冷却クーラー自体が
高くなるので比較的ハイエンドや高級ミドルグレードなどで採用される。

今回AMDが新しく採用するLiquid Chamberも原理自体は同じだ。
ただし封入される液体の量が大幅に増える。
断面図を見て欲しい。
68g.jpg
右がLiquid Chamber。
見ての通り作動液を大幅に増やプール状に溜まっている。
このプールがGPUで温まり、蒸発した液体がヒートシンク側で冷やされ
液体になる、さらに水滴になりプールに落下してくる構造だ。

この原理自体は、当然シンプルなのでVaper Chamberの開発過程でも
既出のアイデアで出てきたであろう。但しこんかいAMDがこれを
実用レベルにもってくるまでにいくつかの改良点がある。

下記の写真は電子顕微鏡で、Liquid Chamber内のGPU接触部分を
拡大撮影した画像である。
68b.jpg
左が真上から、右側の写真が断面から撮影。
この構造を見て分かる通り銅材を切削、射出成形、鋳金したものではなく
不揃いの粒状の銅材を成形することにより表面積を飛躍的に増やし、GPUからの
熱を効率的に拡散させている。


68c.jpg
こちらの図はGPUの熱を効率よく放熱する場合の比較した画像。
計算式とか角度とかで難しいかもしれないが、簡単に言うと
銅材をCNCマシンなどで削りだすとその表面はツルツルのフラットになる。
そこにツルペタの銅の表面に水滴がついた時が上の図。
下の図は溝に同量の水滴が落ちた時の銅材と水滴の接触面積。

当然、熱を水滴に伝えるには、水滴への接触面積が大きければ
大きいほど良いので、放熱効果を上げるにはこういった溝やデコボコのほうが熱循環効率が
良いのでLiquid Chamberでは粒状の銅材を採用している。

この原理は水冷のCPU水枕でも同じだ。下記参考画像
scw3.jpg
この様に、一番発熱が高いCPU中央部分に当たる部分を突起状にしたり
構造を複雑化させて表面積を増やせば、ここに水を流したときに接触面積が
ツルペタの場合より何倍も大きくなるので放熱効果が高い。

今回はLiquid Chamberの内部部分にこういった構造体を取り入れてるのが
ポイントだ。

さらにもう一つ。
68d.jpg
この図はツルペタ状態とデコボコ状態で沸騰させた時の泡の大きさの比較をしている。
デコボコ状態のほうが沸騰時の泡が細かく発生しより水への熱伝導が上昇する。

68f.jpg
ここで頭の回転が良い人は気づくと思うが。
Liquid Chamber方式の場合、温められたヒートシンクで冷やされて蒸気が水滴になって
プールに落ちる
という部分だ。プールに落ちるのは重力なので、ビデオカードを垂直にとりつけたらどうなのか?
という疑問が出てくるであろう。
これもAMDは検証をおこないこのグラフではVertical1と2の線が垂直設置時の
結果だが低温のときは若干の差がでるが
50Wを超えてからは垂直にしても、その効率は水平時とさほど変わらない。

てか長い!
なんでこんなに頑張ってんだろう俺・・・
あまりにも長いよね?

まだ続くけど、ここまで読んだから
せっかくだから読んでね!
ここまで長い記事はもう書かないよ!
今回だけだからね!

68i.jpg
こちらはこのシステムの薄さをアピールしている。
CPU向けのチャンバーで
4.1mm厚と2.1mm厚のチャンバーを比較したグラフでは
なんと175Wまでは4.1mmも2.1mmもほぼ変わらない効率だ。
ちなみに175Wから2.1mmは急上昇しているがほぼ現在のCPUは
どれも150W以下なので問題ない。薄くすることによってラックマウントサーバーなどの
省スペースのシステムに対応できる。

68j.jpg
これは400Wを超えるクラスのGPUを想定したときの大きさを示したもの
銅製のLiquid Chamberとアルミフィンでサポートすると
横幅180mm、フィンが46枚でフィンとチャンバーの間のアルミの中間材の厚さは0.3mm。
400WのGPUは現状存在しない。GTX580でも244Wなので
全長18cmの冷却構造面積で400Wをサポートできるのは驚異的だ。


さてそろそろまとめよう。

・従来のVaper Chamberより安価な製造コスト。
・垂直設置にも対応するので様々なケースでも使える。

・薄い、そして薄くしても冷却効率の低下が少ない。

・構造体の容積あたりのWパフォーマンスが高いので高発熱GPUでも省スペースでの冷却が可能


長かった!
けどこういうの翻訳するとプレゼンの勉強になるね!
最後まで読んでくれた一は是非「拍手ボタン」を押してください。
あまり押されなかったら、記事の長さと完読する割合がわかるので
お願いします!
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【 2011/11/14 (Mon) 】 冷却、サプライパーツ | TB(0) | CM(0)
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